2023.06.02
デザイナーの視点:川上 恵莉子
RURU MARY'Sのブランド名、デザインにこめた想い
アートディレクターとして、ブランドの立ち上げ時のコンセプトメイキングからネーミング、ロゴやパッケージデザイン、ビジュアルやショップディレクション、制服など世界観を作る部分全体に携わっています。
RURU MARY'Sは、チョコレートで心のふれあい、幸せをつくっていきたい、という想いから誕生したチョコレートを主軸においたブランドです。友人や家族と、またはひとりで、チョコレートのある、豊かな時間や風景をイメージしながら、RURU MARY'Sの世界観を構築していきました。幸せな、豊かな時間というテーマから 山や、湖、花といった、自然のモチーフを取り入れています。
ブランドカラーのブルーは、こころを豊かにさせてくれる海や空、水を想起させる色。テリーヌやルルガトーの箱には、幸せなチョコレートの時間をテーマとした、詩が描かれています。ふたを開けると あらわれる草花や、木々。チョコレートにたどりつくまでの時間に、わくわくする気持ちや幸せな気持ちを感じてもらえるようなデザインを目指しました。
メリー 青山通り店のデザイン
初の路面店をデザインするうえで、RURU MARY'Sが大切にしていることをもう一度、書き出していきました。ものづくりへの姿勢、手仕事のあたたかみ、楽しさ、わくわくする気持ち。いつでもそこへ行くと、こころ豊かに、幸せな気持ちを感じてもらえると同時に、わくわくするような驚きのある場所を目指しています。
壁面は、森や木々をイメージした温かみある緑に。緑の空間に花のパッケージが並ぶことで、まるで自然の中に身を置いているような雰囲気を創り出しています。細部に至るまでわくわくするRURU MARY'Sらしさを感じられるお店になるようにインテリアや小物にもこだわりました。アンティーク家具の脚をイメージした柱や金の飾り棚を配置。華やかな装飾のバラとしあわせな時間がとてもRURU MARY'Sらしいと思います。
訪れた方にはぜひ、誰かを思いながらプレゼントを選んでみたり、自分の好きを見つけたり、そういった時間を楽しんでいただきたいです。店舗限定商品やバレンタイン商品などは、RURU MARY'Sの新しい表現を模索しています。様々に変化してくRURU MARY'Sを楽しみにしていていただけるとうれしいです。RURU MARY'Sはどこか懐かしい佇まいがありながら、一方でまだ見ぬ世界へ導いてくれる、新しい可能性をひらいてくれる存在。私自身、とてもわくわくしながら、デザインを考えています。
川上 恵莉子(Kawakami Eriko)アートディレクター/グラフィックデザイナー
東京藝術大学卒業。2018年より自身のスタジオを設立。グラフィックデザインを基軸に、ブランドのアートディレクション、商品開発、パッケージ、装丁、プロダクト、空間と活動は多岐に渡る。主な仕事に、「RURU MARY'S」、越後妻有「大地の芸術祭」、「LUMINE NEWoMan The Bargain」、「LAFORET XMAS」、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」等。主な受賞に、 JAGDA新人賞、JAGDA賞、ADC賞、等。
Instagram & Twitter: @erikokawakami_
www.erikokawakami.com
【Interview】それぞれの視点でひも解くRURU MARY’Sの魅力