おうちにいながらお店にいるようなおいしさと彩りのあるパーティーレシピを。
多くの人が集まる季節におすすめのレシピをご紹介していきます。
今回、メリーの奥谷ショコラティエと浅草今半 きらく亭 三輪料理長で
チョコレートと肉料理の発見について語り合いました。
奥谷 Chocolate&Cookingの研究で、肉料理がチョコレートであじわいが引き立つ、またチョコレートの可能性が肉料理によって引き出されると感じました。牛肉料理の老舗である浅草今半さんとのご縁で、牛肉料理でチョコレートの可能性を更に引き出していきたいと考えました。浅草今半さんとのコラボレーションレシピは、ご自宅でもできるプロの肉料理への挑戦として、第1弾目は「ローストビーフの味わいを引き立てるチョコレートソース」を開発しました。浅草今半様といえば「すき焼」ですが、「ローストビーフ」もおすすめですよね。浅草今半さんで提供されている「ローストビーフ」の特長について教えていただけますか。
三輪 浅草今半 国際通り本店のローストビーフは黒毛和牛のランプ(モモ)を使っています。ランプはきめ細かい肉質で適度のサシがあり、味が濃くおいしい赤身肉です。
ローストビーフをお召し上がりいただく際、特におすすめしているのはわさびと醤油です。黒毛和牛ならではの脂の旨みを、すっきりとした後味で美味しさを引き立たせてくれます。
奥谷 質はもちろん、仕込みにもこだわりを感じ、お肉だけでも十分な旨みを感じましたが、確かにわさび醤油がさらに味わいを豊かにしてくれました。ローストビーフを家庭でもおいしく作ることはできるのでしょうか。おいしくなる製法のポイントを教えていただけますか。
三輪 おいしいローストビーフの決め手は「低温調理」です。
動物性たんぱく質凝固温度は、58℃から始まり、60℃前後で凝固、68℃から分水作用が始まります。この温度作用を利用して、かたまり肉の中心まで均一に熱が届き、簡単かつ安心して召し上がっていただけるおいしさを引き出します。
今回のレシピでは、醤油糀に一晩漬けこみます。これはプロテアーゼ(加水分解酵素)の作用でお肉のたんぱく質を分解し、やわらかく仕上げてくれます。
お肉の漬け込みに塩糀ではなく醤油糀を用いたのは、チョコレートと醤油には香ばしいローストの香り成分があり、共鳴しあうと考えました。
奥谷 三輪さんのレシピに基づいたローストビーフに、いくつかのチョコレートソースを試してみました。たどり着いたところ、口の中で広がる香りを意識し、チョコレートは花のような香りと果実感のあるエクアドル産カカオ72%のチョコレートを選びました。醤油麹という日本独自の調味料をお肉の漬け込みに使ったこともあってか、日本酒を効かせたソースが最も旨みを引き出せたのではないかと感じました。なじみのあるタレでも全く不足はないのですが、三輪さんのおっしゃる共鳴を求めることで、新しい発見がありました。
三輪 このチョコレートソースに、わさびを足してみてはいかがでしょうか。
わさびとチョコレートは、アロマ分子でグリーン、ベジタブルといった共通アロマを持っています。辛みのあるわさびと、脂肪分の多いチョコレートとのコントラストが牛肉の更なるおいしさを導いてくれるのではないかと思います。
奥谷 料理を香りの効果で楽しむというのも、新しい発見ですね。アドバイスありがとうございます。こちらのサイトで紹介したローストビーフとチョコレートソースのレシピをご参考いただき、素敵なパーティーをお楽しみいただければ幸いです。
ガーナ、エクアドル、ベネズエラ産を厳選し単独の産地でより産地の個性を光らせました。カカオの産地の違いを楽しみながら、チョコレート本来のおいしさをじっくり味わえます。
2000年 株式会社メリーチョコレートカムパニーに入社。
生産本部大森工場でチョコレートの生産に携わり、
現在は 研究開発部に所属し、日々チョコレートの開発に勤しみ、
またメリーズラボ研究員として、チョコレートを通じて得られる感動を追求している。
2016年サロン・デュ・ショコラパリ 出展メンバーとして
アワード受賞に貢献。
日本料理の世界に魅了され、1996年より和食料理人の道に進む。
2002年、浅草今半に入社。
2016年、「浅草今半 国際通り本店」の料理長に就任。
料理長として腕を振るう傍ら、主菜からデザートに至るまで、幅広いメニューの開発にも力を入れている。
2021年12月より伊勢丹新宿店にオープンした新店舗「浅草今半 きらく亭」の料理長として、日本料理の魅力と食の楽しさを発信していく。
浅草今半は、明治28年に本所吾妻橋で牛めし屋として創業。以来、浅草の地で愛され続けるすき焼店です。良質な黒毛和牛と秘伝の割り下を使用した「浅草今半流すき焼」は、今や浅草の味として広く親しまれています。また、創業より牛肉ひとすじに歩み続けたからこそ生まれる牛肉料理の数々も店舗で堪能できます。2021年12月には伊勢丹新宿店に新たなレストラン「浅草今半 きらく亭」を開店予定。牛肉の魅力を新宿から発信します。 「浅草今半で食べる『すき焼』の味を家庭でも楽しみたい」という声から生まれた牛肉佃煮やお弁当も今では看板商品です。 創業から125年以上、レストラン店舗だけでなく、牛肉佃煮やお弁当の製造・販売、精肉の販売などを通じて「浅草の粋」を全国各地の皆様にお届けしています。